イラストを作りながら、シェイプツールの使い方を確認します。

絵文字を作ってみよう!

作業の流れから、次のような機能を覚えることができます。

  • 図形(シェイプ)描画の基本
  • クリッピングマスク
  • コーナーツール

絵文字作りの行程

[スナップ]をONにしておきましょう。


1. 「円」を描画する

  • 画面左のツールパネルから、[楕円ツール]を選択します。
  • コンテキストツールバーで、オプションを設定します。
    • 塗りつぶし=黄色
    • 境界線=塗りつぶしなし
  • ページ上で、Shiftキーを押しながらドラッグし、円を描画します。
  • 円がページの中央に来るよう、補助線を参考に、ドラッグして位置を調整します。
    • スナップがONになっていれば、ドラッグの際に垂直/水平それぞれの中央に補助線が現れます。

2. 「目」の円を描画する

  • 再び[楕円ツール]で、Shiftキーを押しながら目の大きさになるよう円を描画します。
    • 前の設定が残っており、同色の円が描画されてしまいますが、次で色を変えます。

3. 「円」の色を変える

  • 画面右のカラーパネルを選択します。
    • 表示されていない場合は[ウィンドウ]から[カラー]を選択します。
  • カラーセレクターは[塗りつぶしを設定]をクリックして選択します。
  • カラーホイールを操作してを選択します。

4. 「白目」を作る

  • CtlrJキーを押して、円の複製を作ります。
  • 色をに塗りつぶします。
  • Shiftキーを押しながら、選択ボックスのハンドルドラッグして円を小さくします。
  • 白い円の位置を調整します。

5. 目をグループ化する

  • [移動ツール] を選択します。
  • Shiftキーを押しながら黒い円をクリックします。
  • CtrlGキーを押して、グループ化します。

6. 反対側の目を作る(複製)

  • グループ化した目を、ShiftAltを押しながら、反対側の目の位置までドラッグします。
    • Altで複製(Ctrlでも可)
    • Shiftで真っすぐ

7. 顔全体の配置を整える

  • Shiftキーを押しながら、反対側の目グループをクリックして選択します。
  • CtrlGキーを押して、グループ化します。
  • Shiftキーを押しながら、背面の大きい円をクリックして選択します。
  • コンテキストツールバーの[中央揃え]をクリックします。

8. 「口」を作る

  • シェイプツールから[三日月形ツール]を選択します。
  • マウスポインタを、補助線を頼りにページ中央に合わせます。
  • ドラッグをする時、マウスの右ボタンも押しっぱなしにして、三日月が横倒しになるように描画します。
    Shiftキーをプラスすると比率を保ったまま、Ctrlキーをプラスすると中央を固定して描画できます。

9. 「舌」を作る

  • CtrlJで三日月シェイプの複製を作ります。
  • [移動ツール] を選択します。
  • Shift+回転ハンドルをドラッグして、90度回転させます。
    • Shiftを使うと15度ずつ回転できます。
  • 反転した三日月を下方へドラッグで移動します。
  • 2つの三日月のを変更します。
    • 背面の三日月=黒
    • 前面の三日月=赤
  • 画面右のレイヤーパネルで、赤い三日月のレイヤーを黒の三日月レイヤーに重なるようにドラッグします。(クリッピングマスク

10. 口の「角」に丸みをもたせる

  • 黒の三日月を選択しておきます。
  • [コーナーツール] を選択します。
  • 三日月の上2つのノードを選択します。
    • ノードを囲むようにドラッグして選択できます。
  • 選択したノードのひとつにポインタを合わせて内側にドラッグし、任意の位置でドロップします。

以上で完成です!

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注目ポイント!

ヒントはステータスバーに表示される

ツールを選択すると、使い方のヒントが画面下のステータスバーに表示されます。

シェイプツールの場合、ドラッグに、Ctrl、Shift、Altといったキーを組み合わせることで、効率的に描画できるようになっています。

頻繁に使うツールなら自然に身に付いてしまう操作ですが、稀に使うツールの場合は戸惑うケースもありますよね。

また、選択するシェイプによってヒントの内容も変わるので、分かったつもりになっていても、実は便利な操作方法が隠れていることもあります。

なので、ツールを変えたらステータスバーを確認するようにしておくと良いでしょう。

良く使うショートカットキー

今回の作業でも頻繁に使いましたが、図形描画の作業中では、グループ化複製をよく使います。

どちらもショートカットキーがあるので、悩まず使えるように早めに身に着けてしまいましょう。

グループ化

CtrlG

複製

CtrlJ

様々な複製方法を使い分ける

オブジェクトの複製を作る方法は数通りあります。

手っ取り早いのは、ドラッグとAltキーを組み合わせる方法ですが、この場合は元のオブジェクトからは離れた位置に複製されます

複製元と同じ位置に作りたい場合は、Ctrl+Jを使うのが早いです

このように、使う場面に合わせて上手に使い分けましょう。

余談ですが、ドラッグコピーの場合、Altの代わりにCtrlでも可能です。どちらかというとAffinity以外ではCtrlを使うことが多く、それに慣れています。

特に、ShitとAltを同時に押すよりも、Ctrl+Shiftのほうが個人的には楽に感じます。そのため、Affinityでもキー操作ではCtrlを使ってますが、レイヤーパネルを使う場合はAlt+ドラッグなので、その辺がややこしく感じます…

クリッピングマスク

あるオブジェクトに影やテクスチャなどの効果を付ける時に、はみ出さずに塗るのは難しいですよね。

そんな時に便利なのがクリッピングマスクです。

今回のイラストでは、「舌」が「口」からはみ出さない形を作るのではなく、クリッピングすることで口の外側は表示しないようにしています。

左図を例にすると、、、

青い円を、ピンクの四角の範囲だけに表示するには、

レイヤーパネルの中で、楕円レイヤーを、長方形レイヤーに重なるようにドラッグするだけです。

解除する場合は、内側に入ったレイヤーを外側にドラッグするだけです。

コーナーツール

コーナーツールを使うと、コーナーに丸みをもたせることができます。

曲線を描くのが苦手でも、コーナーツールをうまく活用すれば、キレイな曲線にすることができます。

「スナップ」の活用

作業の初めにONにするよう書いた「スナップ」という機能は、編集作業をサポートしてくれる便利なお助け機能です。

これをONにすると、オブジェクトの移動やサイズ変更の時に、他のオブジェクト、またはドキュメント要素にピタッと吸着するように配置できます。

参考

英語の解説ですが、字幕をONにし、[設定]で字幕を日本語に設定できます。