AffinityDesignerを始める最初の一歩。「ペルソナ」って何さ?問題についてまとめます。
今まで出会ったことのなかった「ペルソナ」という単語ですが、AffinityDesignerを使っていると当たり前のように登場する言葉です。まずは、この言葉に慣れることから始めたいと思います。
ペルソナとは?
AffinityDesignerでペルソナというのは、簡単に言えば作業画面ということですね。
「ペルソナ」に関してAffinity公式の英語サイトで見ると、「Persona」と書かれています。
これを翻訳すると、ラテン語の「仮面」「人格」「位格」を意味する言葉だと出てきます。結果的に、この言葉から派生して使われている、と解釈すれば良さそうです。
AffinityDesignerでは、用途に合わせて3つの作業画面=ペルソナが用意されています。
3つのペルソナ
![]() | ベクター形式の画像を作成する画面。(デフォルト) ドロー系ソフトの機能。 |
![]() | ラスター形式の画像を作成する画面。 ペイント系ソフトの機能。 |
![]() | 画像の書き出し設定を行う画面。 |
用途に合わせて3つのペルソナを切り替えて作業を行います。
ベクター形式とラスター形式の違い
ベクターとラスターの違いをザックリ理解しておけば、ペルソナの使い分けも楽チン!
ベクター形式 | ラスター形式 |
---|---|
線・色・カーブなどを数値データとして記録する。 | ピクセルと呼ばれる小さな点の集合体で、高精細な画像を形成できる。 |
拡大/縮小してもギザギザにならない。 | 拡大/縮小するとギザギザして崩れる。 |
「ビットマップ画像」とも呼ばれる。 | |
参考:代表的なベクターソフト(ドロー系) Illustrator(イラストレーター) Inkscape(インクスケープ) CorelDRAW(コーレルドロー) | 参考:代表的なラスター(ペイント系) Painter(ペインター) CLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント) Gimp(ギンプ) FireAlpaca(ファイアアルパカ) |
ペルソナの使い分け
デザイナーペルソナとピクセルペルソナ。どっちのペルソナを使ってもイラストを作成することは可能です。
どちらが正解というよりも、それぞれの特徴を活かして使い分けることになります。
例えば、、、
- 丸や四角などの図形を組み合わせて作るようなイラストなら、ベクター形式のデザイナーペルソナを使います。
- マウスやペンタブレットを使って、紙に絵を描くのと同じ感覚で作るなら、ラスター形式のピクセルペルソナを使います。
- ベクター形式で作成したイラストに、ピクセルペルソナのブラシを使って影やスプレーなどの効果を付けることができます。
- 下絵をピクセルペルソナの鉛筆ブラシで作成し、ベクターペルソナで完成させる使い方もあります。
このように、どちらか一方で完成させることもできるし、両方のペルソナを行ったり来たりしながら作業することもできます。
「普通ならベクターとラスターでそれぞれ別のソフトを使うところを、AffinityDesignerならペルソナの切り替えひとつでできてしまうんですよ!」というのが、このソフトの特徴のひとつでもあります。
書き出しペルソナ
英語メニューでは「Export Persona」になっています。
再編集可能なプロジェクトとして保存するのとは別に、一般的なファイル形式にエクスポートするためのペルソナです。
[ファイル]メニューに[エクスポート]の項目があるので、書き出しペルソナに切り替えなくてもエクスポートすることは可能です。
ただ、書き出しペルソナを使ったほうが、レイヤー、グループ、オブジェクト、アートボードなど、保存したい領域を選択した上にサイズを指定して一気に書き出すことができるなど、便利な面もあります。
まとめ
3つのペルソナの違いが理解できましたか?
まずは、AffinityDesignerの特徴でもある3つのペルソナを理解するところからが始まりです。
実際の作業は、改めて見ていきましょう!