[輪郭ツール]の面白い使い方を知ったので、前から作ってみたかったパズルのピースを作ってみることにしました。
[輪郭ツール]と[オブジェクトの複合]
[輪郭ツール]のことを学習した時に、面白い効果の出し方を知りました。
シェイプ同士を近づけると、「キュゥ~っ」と吸着するような動きを見せて接続してくれるものです。この動きのおかげで、シェイプ同士が自然なカーブで繋がる形を作れます。

これは、[輪郭ツール]と[オブジェクトの複合]を合わせることで起きる「現象?」で、なんと表現するのかは定まってないようですが、多くの情報サイトで紹介されていました。

フュージョン!?
図形同士が吸着するような形を作る方法
- 図形を2つ描画します。
- 2つの図形を選択します。
- [レイヤー]メニューの[複合オブジェクトを作成]を選択します。
- Alt+
[追加] でも同じです。
- Alt+
- [輪郭ツール]を有効にし、左にドラッグして輪郭を内側にオフセットします。
- [移動ツール]を有効にし、片方の図形をダブルクリックします。
- 複合オブジェクトの内、ダブルクリックしたほうが選択されます。
- 選択したオブジェクトを、もう片方に向かってドラッグして近づけると…
2つ以上で、異なる形の図形同士でも、同じように合体できるので、色々と試してみてください。
ジグソーパズルのピースを作る

以前から、パズルのピースを作ろうと挑戦するたびに、接続部分のカーブに苦労していました。

が、今回覚えた手法を使えば簡単じゃないか?と…
実際、四角形と円形の図形を用意しただけで、上記の操作で簡単に作ることができました。
今までの苦労はなんだったのか…と。
今回作るパズルのピース
1個作るのは簡単なので、他のツールも合わせて使い、4つのピースを作ってみたいと思います。

使用するツール
[輪郭ツール]
[シェイプビルダーツール]
パズルのピース作り方の手順(簡易版)
ツールの使い方を理解している場合は、次項の「詳細版」では手順が長すぎる気がするので、先に簡易版を置いておきます。
スナップ をONにしておきましょう。
四角形と円形を1個ずつ描画します。
(図形を繋ぐための準備)2つの図形を複合オブジェクトにします。
(図形を繋ぐための準備)輪郭ツールで図形の内側に向かってドラッグします。
❷と❸のステップを踏むと、図形同士が吸着するような動きを見せて配置できます。
❹までに作成したピースをベースに、3個の複製を作成します。
3個の複製の向きと配置を調整します。
ベースのピースとは違う位置に凸部分を配置したい場合は、移動して調整します。
(シェイプビルダーツールを使う前の準備)
(シェイプビルダーツールを使う前の準備)
ひとつのピースに凸部と凹部のある形に成形します。
パズルのピース作り方の手順(詳細版)
スナップ をONにしておきましょう。
1. 基本の図形を描画する
四角形と円形の図形を1個ずつ描画します。
作業中に境界が分かりやすいようにするため、境界線にも色と太さを指定しておきます。

2. 複合オブジェクトにする
ふたつの図形を選択し、[レイヤー]→[複合オブジェクトを作成]を選択します。

3.
[輪郭ツール]で輪郭を狭くする
[輪郭ツール]を選択し、図形の上で内側にドラッグして輪郭をオフセットします。(半径が負の値になるよう)

4.
[移動ツール]でヒュージョンさせる
- [移動ツール]を選択し、円形をダブルクリックして選択します。
- 円形をゆっくりドラッグして四角形に近づけ、お好みの形になったところでマウスボタンから指を離します。
吸着後も円形は移動できるので、位置の調整ができます。

5. ピースの複製を作る
残りの3つのピースは、複製を利用します。
- 一旦、円形の選択を解除し、複合オブジェクトを選択します。
- レイヤーパネルを使うと選択しやすいです
- Ctrlキーを押したまま、Jキーを3回押して、複製を3個作ります。
- 元の図形の上に重なるため、画面上で変化はありません。レイヤーパネルで確認できます。

6. 複製の回転&配置調整
3個の複製は、それぞれ回転させて、配置を整えます。
- ツールバーの
[時計回りに回転]を1回クリックして回転させたら、ドラッグして右側に並べます。
- レイヤーパネルで上から2番目の複合オブジェクトをクリックし、
[時計回りに回転]を2回クリックして回転させたら、ドラッグして右下に配置します。
- レイヤーパネルで上から3番目の複合オブジェクトをクリックし、
[時計回りに回転]を3回クリックして回転させたら、ドラッグして、左下に配置します。
❶ 1個目

❷ 2個目

❸ 3個目


7. ピースの形を調整する
必要ならば、ピースの凸部分になっている円形の位置を調整します。
- カーブに変換するまでは、複合オブジェクト内で位置やサイズの変更が可能です。
- 複合したあとは、ダブルクリックで円形だけを選択するのは難しいので、レイヤーパネルを使うのがおすすめです。

8. 4個のピースをしっかり並べる
後の[シェイプビルダーツール]を使う作業に備えて、4つのピースの境界線が重なるように、しっかり配置を整えます。

9. ピースをカーブに変換する
後の[シェイプビルダーツール]を使う作業に備えて、4つのピースをカーブに変えておきます。
- [移動ツール]で、4つのピースを囲むようにドラッグして選択します。
- コンテキストツールバーの[カーブに変換]をクリックします。
- レイヤーパネルでは、[複合]から[カーブ]に変化したのが分かります。
- 4つのピースを選択したまま、次の作業に進みます。

10. [シェイプビルダーツール]で成形する
4つのピースが組み合わさっている場合、ひとつのピースには凸部分と凹部分があります。凸部分は輪郭ツールで作ったので、凹部分を作るために[シェイプビルダーツール]を使って成形します。
[シェイプビルダーツール]を選択します。
- 下図を参考に、ドラッグ(選択)→Enterを繰り返し、4つのピースを成形します。


11.ピース同士の間隔を空ける
ピースとピースの境界を作ります。
背景が下から見えるようにしたい場合は、[輪郭ツール]を使って輪郭を内側にオフセットし、境界線を「なし」にしたら完成です。
背景に関係なくお好みの色で作りたい場合は、境界線の色を「白」などのお好みの色にして完成です。
